2025築地本願寺初釜
N.M
藪内のお茶を始めてからまだ2ヶ月ほどになりますが、早速初釜に参加する機会をいただきました。開催場所の築地本願寺も初めてで、初体験の連続となり期待と緊張が入り混じる一日となりました。
社中の方にはじめましてのご挨拶をさせていただくことも多かった中、最初に驚いたことは、出席者名簿に名前は毛筆で書くということでした。ふだん日常で使うことがなく、風情を感じるとともに特別な場所であると神聖な気持ちになることができました。
濃茶席では、家元がお茶を練ってくださり、間近でその姿を拝見でき、このような貴重な機会を得られるとは思っていなかったため、大変感激しました。お茶の道具やお菓子は京都から運ばれてきたとのことで、その贅沢な味わいを楽しむことができ、心から感謝申し上げます。お作法については、先生に隣で教えていただきながら、何とか頂くことができました。皆さん慣れた手つきで頂かれており、早く独り立ちできるようにならなければと強く思いました。濃茶の後には福引があり、蛇の形の香盒やお茶碗等、皆さんそれぞれ違った景品を当てられていました。私は「夢語」のお軸を頂きました。この言葉に深い意味はないとのことでしたが、この日のお茶席のテーマが「夢」とのことで、ひょっとしたらそれに関係しているのかもしれません。初めてのお茶会で思いがけないプレゼントを頂くことができ大変嬉しかったです。
薄茶席では次席に着かせていただき隣で亭主と正客のやり取りを拝見いたしました。難しいながらも品のあるお言葉を用いた会話で、内容は理解できなかったところが多々ありましたが、さすが五つ紋の袴を着こなしておられる先生であると尊敬の念を覚えました。正客のお茶碗は毘沙門天で、私が頂いたのは大黒天のお茶碗でした。しっかりとした作りの茶碗に、何となく風格を感じました。まだまだ目利きができるほどの器ではないため今後も精進していきたいと考えています。
祝膳を頂きながらたくさんお話を伺い、楽しいひとときを過ごすことができました。先生が多様なお顔をお持ちになられていることが知れ大変感心しました。
また、立礼式も初めて体験させていただきました。今まで噂で聞いていただけだったのですが、いつものお稽古とは違う新鮮な感覚を味わうことができました。
どの席も和やかな雰囲気の中でお茶を楽しむことができたこと、またこのような場所を設けてくださったたくさんの方々のご尽力に感謝いたします。
2025 四谷ふれあい祭り
浅井里美
四谷区民センター12階 和室 先着100名 抹茶(和菓子付き) 300円
定員約14名/回 約45分ごと計七回
藪内流新宿研究会は四谷ふれあい祭りにて毎年お茶席を開催し、ひな祭りにちなむお手前「菱飾り手前」(すべての茶道の流派のうち藪内流のみ行う作法)にて抹茶とお菓子をおもてなししており、研究会代表曰く今年で14回目になるそうです。ひな祭りにちなむお手前であることから、開始までお待ちいただく待合のお部屋には雛壇七段飾り(ひな祭りの歌のオルゴール付き、師範夫妻の持ち物)やでんでん太鼓など伝統的なおもちゃを置き、お茶を振る舞うお部屋の床の間には春をお題にした掛け軸、お花、香合を飾り付けており、お客様だけでなく主催側の私たちも華やかと感じるお茶席でした。
本格的なお茶席を体験できるということで毎年人気だそうで、晴天に恵まれた今年は全ての回が満員となりました。
この記事の筆者は昨年のふれあい祭りにてお茶をいただく側として参加してそのまま四月より入門し、一年のお稽古を経て、今年はおもてなしする側として参加しましたので、とても新鮮な気持ちでお茶会に臨みました。ふれあい祭りをきっかけに入門したことから、折角の機会だということで受付やお菓子をお出しする係としてだけでなく、さらに皆様の前でお手前を披露する回も持たせていただきました。お稽古と違い、皆様に見られていると緊張してしまい、手が震えましたが、お菓子をよろこぶ子どもたちの声を聞き、お碗に入れる際に抹茶の香りが感じられると、少し緊張も和らぎお手前を完遂することができました。来年以降、緊張が出てこないようより精進していきたいと思いました。
自分の担当した回には茶道に興味のある小学生の方が着物姿でお母様と参加されていたのですが、本格的なお茶会に参加して美味しい抹茶をいただけて嬉しかったと話していたと、二人とお話しした先生に後から伺い、喜んでいただけて良かったとほっとすると同時に昨年の私のようで懐かしさを覚えました。
受付や水屋でお菓子の準備などしておりますと、感謝のお声や、おいしかったといったご感想を受けたり、お話ししながら和室を後にされるのを耳にすることが多く、昨年はお茶をいただく側として参加して良かったという感想を持ちましたが、主催側としても参加して良かったと感じる、とても和やかな催しでした。
令和7年度 薮内流夏季講習京都開催
前田礼子
今回入門の資格があれば参加できるとのことで初参加させていただきました。
8月23日京都四条こころホール
午前中 初段 基礎講座、水指運び出し薄茶、二段棚濃茶
午後 誓約 茶筅飾り、名水点、中級講座
参加者 松久保忠宏、中村良子、松澤真由美、浅井里美、瀬川隆生、瀬川知恵子、前田礼子
舞台に和室があり、お手前を客席から拝見することができました。特に印象的だったのは、講師の先生方の着物での所作の美しさでした。
お稽古では順番ばかり気を取られていますが、全体の優雅な流れにも気をつけながらお稽古していきたいなと思いました。
当日は天気に恵まれ、快晴。少し歩くだけで汗が吹き出しました。
午前の研修の後はイタリアンのお店でパスタなどの昼食をいただきました。桃の冷製パスタが美味でした。
その後、四条の名水「醒ヶ井水(さめがいすい)」で喉を潤し、醒ヶ井水で作られた和菓子店「亀屋良長店」でお土産などを購入。名水の横には亀の石像がちょこんとあり、可愛い姿に和みました。
午後は一旦解散し、豪商角倉了似の別邸として建築された中京区木屋町にあるがんこ亭へ。
高瀬川源流庭園をじっくり散策。様々な嗜好を凝らした拘りポイントや高瀬川の源流を見ることができ、感慨深かったです。紅葉の季節はまた趣きがあるのでしょう。美味しい夕食とお酒、楽しい時間となりました。
8月24日 滴翠翁のまなざし
藪内家とモダニズム建築が結ぶ、茶の湯の美意識 / 滴翠美術館
山口昌伸
昭和39年に開館した滴翠美術館の歴史、建築、歩み、藪内家との関わり
藪内ゆかりのコレクションの紹介
かなりの枚数のスライドを使用してのテンポ良い説明に魅了されました。こちらの講義は9月8日〜9月22日まで夏期講習参加者のみ配信を視聴可能だそうです。
講義終了後は簡単なお昼をカフェで頂き、知恵子先生の娘様が予約してくださった長楽園へ。タバコ王と言われた実業家 村井吉兵衛が建てた京都の迎賓館で、エントランス、調度品など精巧な造りと素晴らしい色調でした。私たちはタバコの部屋でカフェタイムを過ごし、それぞれ帰路につきました。
最終日は天気が不安定でしたが、京都でお茶に向き合いまたこころ新たにお稽古精進していきたく思います。
2025年11月9日(日曜日)雨 ここから祭り 茶会体験
瀬川知恵子
松久保忠宏、中村良子、伊藤博之、西谷禎啓、前田礼子、小玉芽衣、浅井里美、瀬川知恵子、瀬川隆生、佐藤政子(センター)
今年も、新宿区立ここから館で開催された「ここからまつり」に茶道体験の茶会を設営した。当日は、朝から生憎の雨になり、どれくらいのお客様が集まるのか、心配だったが、こればかりは、なるようにしかならない。
前日、受付の茶券を作成して、懐紙を折って黒文字を差し入れ、部屋の装飾をしたり、水屋を設営したり。高島屋に注文しておいた高野屋貞広製の半生干菓子(京都)と播田屋の糸印煎餅(伊勢)を受け取りに行った。傘を立て、御園棚を組み立てた。入口の看板、「古儀茶道藪内流 立礼席」と釣瓶型の二つの花入れに菊と照葉をあしらってみた。シルバーセンターのお手伝いも随分助かった。当日の荷物をトラックで運んでいただき、終わってからも、トラック搬送をしていただき、大いに感謝である。
初めて参加の西谷さんには、伊藤さんが銅鑼の鳴らし方を一生懸命、伝授。練習に余念がなかった。
日曜日、朝9時に全員着物を着て集合。湯を沸かし、抹茶を掃き、茶碗を確認して、お菓子をお盆に並べて、お客様に備え、10時から一席スタート、午前に2席。英語バージョンの席を挟んで、午後に3席。いつもながら、午前の初めはゆったりだが、午後から満席が続き、申し訳が無かったが、入場を制限しなければならなかった。それでも終わってみれば軽く100人を超えて、1時間前に茶席を閉めた。手伝っていただいたセンターの皆様には、満席でお茶とお菓子を召し上がっていただけなかったのは、残念だった。
お点前、後見、水屋、受け付けの役割を予め決めていたので、スムーズにお客様にお茶を楽しんでいただくことができた。半生菓子は小さめだったが、形も色も美しく、糸印煎餅を組み合わせたのも功を奏した。子供たちからは、可愛い、美味しかったと評判がよかった。
子供用の抹茶はいつも課題が残るが、今回は、水を入れてからお湯を入れて抹茶を溶いたのが、失敗で、熱いお湯から茶を立てて水で薄めるのがいいと判った。練習した西谷さんの銅鑼も奇麗に響いて、茶会のアクセントになった。みんなで片づけるので、作業も早く進み、午後4時には解散をすることが出来た。皆様、お疲れ様でした。
掛物 一期一会(大徳寺派 前田宗源筆)
花入れ 縄文象嵌編壺(益子焼) 作 島岡達三(人間国宝)
花 ツワブキ
香合 まつぼっくり 作 成瀬宗巨(茶杓梳り師)
棗 竹蒔絵 銘 雪月花の友
茶杓 静寂 (対)11代 透月斎竹窓
水指 織部焼
蓋置 印材 和辻作
抹茶 銘 老松 詰 橋本美好園
2025年藪内流青年会中国九州ブロック
岡山・広島瀬戸田大会参加について(11月23日)
中村良子
参加者:松澤真由美、中村良子
この度、青年会の岡山・広島瀬戸田大会に社中の松澤さんと参加してまいりました。公式のご報告は事務局にお任せし、参加しました印象などをご報告します。
今回の集合は岡山駅でした。大きな駅でなじみのない場所でもあり不安もありましたが、運営の方々のお心配りで集合やバスまでのご案内もスムーズでありがたい限りです。晴れの国岡山とはいったもので、気持ちの良い秋晴れとなり、東京からの参加者、新宿研究会からの参加者とともに、わくわくとバスに乗り込みました。
会場の耕三寺さんはパイプ製造特許もつよみに大阪で事業を営まれた初代ご住職がお母様の菩提を弔うために生口島に建立されたと大会本部長よりご説明もいただきましたが、生口島までは少し時間も要することもあり、運営の方々の、退屈な時間とならないようにとのお心配りでしょうか、会長から抹茶のお話や、塗師さんより塗り物のお話などもお聞かせくださったのはありがたい勉強の機会となりました。抹茶は、コロナ禍で廃業されたところもあるなど供給が細る中で、国内のみならず海外でのブームで需給がひっ迫している状況にあること、中国山岳地帯原産のお茶が日本に入り、その後これまでの日本で親しまれてきた歴史についても概説してくださいました。塗り物についても作業の工程などもお聞きしいつも稽古で扱っているお棚などのお道具もより大切に親しみ深く感じられるようです。
窓の外の風景も楽しみつついくつか海に渡された橋を越えて、あっという間に見学会場の耕三寺さんに到着。まずは貴重なお道具も収蔵されている金剛館を拝見しました。館長さまにお近くでひとつひとつの由来や特徴を質問させていただくこともかないまして嬉しい限りですが、運営のみなさまにはやきもきさせてしまったことでしょう。今回盛りだくさんで何しろ時間はタイトです。
お呈茶席は、普段は閉じられた月光門を通ったさきの大広間で行われ、歴代のお家元の由来のお道具がいろいろに組み合わせなされたものを主客の先生と後見さんとがやりとりされるのをお聞きしながら楽しませていただきました。わたしのお茶碗は秀吉公三百五十年記念の桐瓢紋のお茶碗でした。
また、老人室には展観席が設けられ、わたしは特に竹に蒔絵のされた炉縁が印象に残りました。耕三寺さんの燕庵写しであるイツ(とりへんに乙)庵も拝見できたのも何よりでした。
その後、境内の見どころもさまざま拝見し、日が暮れはじめる中、バスで岡山に戻り、懇親会が行われました。今回の大会運営にあたられた方たちのご紹介もありましたが、スムーズなお席の運営などご苦労があっただろうと感謝するばかりです。テーブルでは他の支部の方々ともお話もでき青年会ならではの時間となったと思います。
今回の大会では普段拝見することが難しい数々の歴代お家元のお道具を拝見することができ、おひとりおひとりについてさらに深く知っていきたいと考える契機となりました。事務局の方々には感謝申し上げます。
2025年11月30日(日)竹風会東京支部総会茶会
松久保忠宏
会場:茶道会館 山里
10時~13時
濃茶席、薄茶席、点心席
参加者:瀬川隆生、mm、松久保忠宏
空も晴れ渡り、風も穏やかで茶会には良き日和。
新宿研究会からは毎年5~6名の参加であるが、今回は3名での少人数参加となった。
初めに濃茶席。
掛軸のお題は「莫眼花」。初めて接する言葉である。
“がんかすることなかれ”と読み、眼花とは眼病などの時に空中に見える花・空花であり、迷いや妄想のことを言う。すなわち、見えないはずのものに惑わされてはならないという教えである。
花入は藪内十代家元の休々斎竹翠の花入で、白玉椿が薄暗い茶室の中でその白さを際立たせていた。
炉は灰形を流儀形に整えてあり、炭で起こしてある赤い火が何とも心を落ち着かせてくれる。
濃茶を頂く。抹茶は藪内御用達の美好園の滴翠。やはりこのレベルのお抹茶は大変美味しい。
茶碗と茶入は、藪内六代家元の比老斎竹陰の作であり、茶入は大海を思わせるような少し平たく大ぶりな茶入であった。
茶杓は松平不昧作の茶杓。茶筒含め、年代と風格を感じさせる。
待合に掛かっていたお軸は、藪内十二代家元の椅々斎竹風筆の柿の画と“澄心”の文字が添えられていたお軸であった。
次に薄茶席。
掛軸は藪内十二代家元の椅々斎竹風筆の釜鐶の画と画賛の和歌。
香合は巳が小槌に乗っているものなど七種類が、笠智衆さんの“花”と“智衆”の文字が入った出帛紗の上に乗せてあった。
棚は藪内十八種の一つ、栖楼棚。鮮やかな朱色が印象的な棚であり、個人的にも好みの棚である。
お干菓子は柿をそのまま模したものと、月に鳥が二羽映っているものの二種類。見た目も美しく、美味しく頂けた。
最後に点心席。
懐石㐂多見さんの点心お弁当。大変美味しく頂いた。
流儀内の茶会では様々な藪内関連の貴重なお道具が拝見できて眼福に預かることができ、大変楽しく勉強になる茶会である。毎年欠かさずに参加したい茶会の一つでもある。
2025年の終わりに
2013年に茶道教室を開いてから、12年になる。
今年も無事に茶道稽古を一度も休まずに終えることが出来た。単に気持ちの良い会員の協力のおかげである。毎回、準備、片づけに、快くお手伝いしてくださる会員に感謝しきれない気持である。窓の外には、平和な夜景が望まれる。来年も、みんなに、実りある幸せな良い年になりますように。




















