古儀茶道藪内流の精神を味わいながら、伝統文化を和やかに学ぶ研究会のご案内です。

古儀茶道薮内流新宿研究会
古儀茶道藪内流新宿研究会のご入会案内

イベント 2019

2019年初けいこ

☆昨年、青々斎宗匠のご逝去により、2019年度の初釜は、「初稽古」の名前で実施された。

参加者:宮下文子、m.m、松久保忠宏、 福本敦子、瀬川隆生、瀬川知恵子、中村良子

朝から気持ちよく晴れた1月20日、本年は初けいこという呼称でとのことでしたが、築地本願寺さんでの年はじめのお茶会に参加してきました。正式なご報告は本部にお任せし、印象などをレポートいたします。
お待ち合わせの時間前に、本堂にお詣り。ご本尊は阿弥陀如来様だそうです。
お濃茶のお席では毎年拝見しているお軸が掛けられ、お家元のお点前を拝見して、今年もスタートが切ることができたことを実感しました。お濃茶の練り具合も絶妙で、毎年楽しみにしているものです。御菓子は末富さんの干支の薯蕷饅頭。少し大きめですがペロリと入っちゃうものです。お茶をいただいた後は少し座も和んで、くじでは「当たり年」を引き当てました。香合は、干支のイノシシ、うりぼうでしょうか、愛らしい横顔です。

お薄のお席では、朱の三段棚に三人形、水差しもどことなくエキゾチックな雰囲気がして、お点前に引き込まれます。干支の香合が飾られ、白梅の画賛が掛けられておりました。立礼席では、いつものダイコク・エビスのお茶碗も拝見しました。ふくふくとした印象のふたつのお茶碗。お床は、癸亥と、なんという書体でしょうか、マークのようにも見えるお筆のお軸です。今年はみずのとの年ではないのですがとのご説明がされていました。
お席を回った後でみんな揃って記念撮影。皆の清々しい笑顔に、レポートを書いている今でも、年初の気持ちに引き戻されます。賑やかに点心をいただいて、楽しい一日となりました。(文責:中村良子)

2019.03.01 杉並区立和泉学園 茶道体験授業

参加者:宮下文子、松久保忠宏、瀬川隆生、瀬川知恵子、石川美穂

3月1日,杉並和泉学園にて,瀨川先生が講師となり茶道体験授業が行われました。同学園は杉並区初の施設一体型小中一貫教育校で,伝統文化理解教育に力を入れておられ,毎年講師を招いて茶道体験授業を行っているそうです。今回は,杉並区にお住まいの文子さんを通 じて先生に依頼があり,中学部 2 年の生徒さんたちに授業を行う運びとなりました。事前準備と打ち合わせに,前日夜からお伺いしました。学園には立派な武道場があり,全面に畳が敷かれています。その一角をテープで仕切り,茶室に見立てて本式の茶会を再現することに なりました。50 分授業を 4 クラス続けて行うので,なかなか忙しくなりそうです。
当日朝 8 時 40 分,最初の授業開始です。1 クラスの生徒さんは約 30 名。ご挨拶の後,茶道がどのように日本で生まれ,定着したのか,茶道の歴史から授業が始まります。茶と禅の結びつき,茶道の発展と茶事の体系化,そして流派の広がりと古儀茶道の説明に至り,藪内の実際のお手前 (雲脚棚の薄茶点前)体験に進みました。 亭主は知恵子さん。代表の生徒さんの 2 名が,正客の文子さんに続いて,席入り,床の拝見,釜の拝見,着席…と進みます。ほかの生徒さんは,テープで仕切られた茶室を囲んで座ってもらいました。御軸の一期一会の解説,茶道に代表される伝統文化へ理解を深めることが国際的な場に出たときに重要な意味を持つこと…先生の解説を聞きながら,皆さん静かにお手前を見学されていました。

茶会の見学後は,全員で実際にお茶を点てる体験授業です。生徒さんたちには向かい合って座ってもらい,手伝いにきてくださっていたお母様方と一緒に,大急ぎで配った数茶碗にお湯を入れて回ります。点てたお茶を自分の前の人と交換して,お菓子とともにいただきます。生徒さんたちは小学部でも茶道体験授業を受けているとのことでしたが,実際に点ててみるとなると加減 が難しいようでした。授業の最後に感想を聞かせてもらいました。楽しかった,普段もお茶を飲むようにしたいなど の感想も出て,楽しく授業を受けていただけたようです。

2 時間目のお手前は文子さん,3 時間目は松久保さんが務められました。4 時間目は再び知恵子さんが亭主をされました。授業が進むにつれて,進行も滑らかになっていったように思います。どのクラスの皆さんも,礼儀正しく真剣に授業を受けてくださいました。12 時 40 分,全ての暮らしの授業を終えました。お片付けの後,先生方,お母様方とともに給食をいただけたのも,貴 重な体験でした。

後日伺った話では次年度も続けて体験授業を…とのお話しもあるとのこと,折角のこのような機会,是非継続するとよいなと思いました。 (文責 石川美穂)

【会記】 床 「一期一会」(この機会は一度きりのもの、今を最善を尽くす:利休の言葉〈山上宗二記〉) 大徳寺派瑞光院 前田宗源筆 花入 竹一重切 園城寺写し 花 菜の花・桃 香合 干支猪 釜 常什 棚 雲脚棚 水指 染付 薄器 井伊宗観好3月次茶器写 桜にキジ 朱塗 薬器 建水 飛騨春慶塗 茶杓 戸上明道老子作(大徳寺派玉龍寺前住職) 銘 吉祥 茶碗 主 妙高米色磁 高井進 作 替 京焼 村上郁作 H12 京都新聞社受賞作品 替 京焼 日野瑞雲作 替 赤絵 抹茶 銘 松風 詰 宇治・小山園 菓子 製 永福町・青柳 和三盆干菓子

3月24日(日曜日)新宿区四谷区民センターふれあい祭り 雛祭り茶会

参加者:宮下文子、中村良子、上田福子、野口昌美、小松尚子、石川美穂、m.m、福本敦子、松久保忠宏、c.k、初鹿祐美、瀬川隆生、瀬川博義、瀬川知恵子

好天に恵まれた爽やかな春の日「新宿区四谷区民センター ふれあい祭り」にて今年も古儀茶道藪内流新宿研究会がお茶席を担当しました。

区民の方々をはじめセンターを利用する各団体が、日頃の活動を披露するイベントで、当研究会は2013年の春から参加して 7 回目を数えますが、100 人分準備した茶券は、毎年、早々に完売してしまいます。

東京都心のビル12階に位置する茶室は、緑ゆたかな庭園、新宿御苑と、2020年に向けて建設中の新国立競技場も眼下に一望できる開放的な空間です。待ち合い席は、ひな人形七段飾りをしつらえ、赤い毛氈に綺麗に並んだ、おひな様達と一緒に楽しげに写真におさまる来客の皆さまの姿が印象的でした。
お茶席は、床に藪内流五代竹心の「心廣體胖春」(こころひろく たい ゆたかなる はる)を掛け、花は、女の子の節句に合わせてピンクの乙女椿と白い雪柳を、竹一重切の園城寺写しに生け、鮮やかに綻ぶ乙女椿に、お席入りした方々から感嘆の声があがりました。 棗は猗々斉箱書で、黒漆地に金の竹蒔絵が施された「雪月花の友」、茶杓は玉龍寺住職 戸上明道作「銘吉祥」、風炉先には流儀の片落としを置き、長板に織部水差し、蓋置きは萬古焼きの雪洞形、そして杓立てに火箸を飾り、時候の菱飾り点前のしつらえです。

春の訪れとともに、ひな祭りを寿ぐ和やかな席作りでおもてなしをさせて頂き、来席頂いた方々とも心を通わせながら、会員皆様と楽しく学びを深めるひとときになりましたことを心より感謝いたしております。【文責:上田福子】

2019 京都家元夏期講座

参加者:宮下文子、m.m、中村良子、野地芳司、瀬川隆生、瀬川知恵子

● 8月23日金曜日 曇りのち雨

台風の季節、京都滞在の天気にも不安はあった。代表は上級者講座へ西本願寺に出かけ、私は市バスで国立京都博物館に向かう。国宝が多い。茶道関係では宗峰妙超が関山慧玄に与えた「関山号」の道号、高山寺の鳥獣戯画の本物を見るのも嬉しく、建仁寺の四頭茶会の道具を見るのは初めてで、茶筅を浄瓶の口にさすのは、茶筅飾りをみるようで面白かった。午後は、松栄堂本店で、香道体験授業。筆と墨と折った和紙の解答用紙が配られる。香を聞いては隣へ回していく。参加者は男性は漢字で、女性はひらがな2文字で筆で名前を書いておく。聞香では香が同じか、違うか、何番目と同じ香、などで、答えを線で結んでいく。これが、源氏物語にちなんだ、52種類の源氏香だった。正解であれば、「玉」をいただくが、私はまったく点がとれなかった。これは風邪を引いてたせいとしておく。平安、室町時代に貴族に広まった、なかなか優雅な遊びである。

● 8月24日土曜日 晴れ

晴れた。良かった!午前中は、入門者講座が行われている間、私と良子ちゃんは、バスで将軍塚青龍殿に向かう。極端に客が少ない。本当に観光地なのだろうか?山上の青龍殿は。デッキが広々として。京都市内を一望できる。清水寺の4倍の広さがあるという。夏の雲と青空と京都全景がわが手にある。すがすがしい気分。青龍殿にお参りし、良子ちゃんは札所の字を書いてもらう。庭園が裏手に広がり、苔と青楓がことさら美しい。ところで将軍塚は、どこにあるのだろうと思っていたら、庭に入った途端、塚の全景が目に飛び込んできた。なるほど。こんなに離れところから見るものだったのだ。長岡京時代、悪いこと続きで、桓武天皇が将軍の形をした像を土に埋めたという。

庭園の一角には、この地に興味をもった早稲田大学の大隈重信翁の記念碑があった。帰途途中下車をして、名勝地、山縣有朋の無鄰菴(むりんあん)も見学する。自然主義の庭園は、琵琶湖疎水から引かれた里山の小川があり、せせらぎが聞こえてくるような、なんとも温かい庭だった。洋館2階には、山縣が伊藤博文らとともに、日露戦争後の日露外交について話し合った無鄰菴会議の部屋があった。

茶室もあって、燕庵とよく似ていると思っていたら、なんと燕庵を模して作った茶室だという。思いがけない嬉しさだった。
昼は、ゆば料理店で、転勤になった野地さんも合流して話に花が咲き、そこから燕庵に向かう。

毎年、燕庵を訪問するたびに、気持ちが引き締まる。私たちは、いつも受講者の中で一番早く見学するので、誰もいない。お仏壇をお参りしたときのことだ。お仏壇の上には、見覚えのある瀬川代表の文字が見える書類が置かれていた。今回入門を申請している新宿研究会の人たちのものだ。。お家元は、申請書を自動的に事務処理するのではなく、こうして、お仏壇に飾って、ご先祖に報告してくださっていたのだと驚く。なんと温かな宗匠だろうと、ますます古儀茶道藪内流が好きになった。

手に入れた11代透月斎宗匠の軸に、「窓外望松脱俗機」の文字がある。どういう意味があるのか、とずっと思っていた。そのヒントについて、代表が故石黒先生に教えていただいただいた須弥蔵の柱を燕庵近くでみつけた。5代竹心が享保年間に建て、記したという「庇の前に竹を育て、そのまっすぐな節を愛する。その下に「軒外望松脱俗機」の文字が刻まれているのに出会い、身震いする感動を覚える。

透月斎の軸の文字は、ここから来ていたのだ。
藪内流中興の祖という5代竹心が好まれた言葉を、11代が軸に使い、画賛としたのであろう。大切にし、私もその心意気を学ばなければ、と思った。

誓約の授業は台茶の点て方、濃茶だった。舞台から姫野先生が、何度も間違えやすい箇所をご指導くださり、講義は分かりやすかった。修了の印、短冊の文字は慧能の「無一物」だった。

夕食は、巨万の富を築いた豪商、角倉了以の元屋敷「二条院がんこ亭」へ。昨年もきたところだが、気に入って今年もこちらに決めた。
なんと、現代に入ってから、この場所は、午前中に訪れた山縣有朋の屋敷、無鄰菴に続き、第2無鄰菴と呼ばれるようになったという。今日は、第1、第2無鄰菴を両方制覇したことになる。中庭に高瀬川の源流を取り込み、一枚岩の上から滝が流れる。秀吉が作らせた金の茶室と同じつくりの茶室があり、前には滾々と水が沸く蹲がある。日本一の東屋風灯篭。250年の紅梅、と庭だけでも十分楽しめるスケールだ。個室に運ばれた懐石料理と冷たいビールで乾杯する。今日もよく歩いた。

● 8月25日 日曜日 晴れ のち一時雨

11時半から大徳寺三玄院の住職、長谷川大眞氏の講義になった。春屋宗圓をはじめ、色々な茶人が関係してきたお寺で、藪内流の菩提寺でもある。『一黙稿』を主体に歴史全体の流れを解説。藪内剣仲の吹毛の文字も見える。最後は経典を大切にすることは、大願を成就するとされ、写経を進められた。難しい時代の中で、幕府の咎めを受けた古田織部の弔いも、三玄院は勇気をもって行ってきたという。これこそ寺の中の寺といえるのではないだろうか。

午後は野地さん、美知代さん、瀬川2名でバスを使い、高山寺へ。一時間ぐらいバスに揺られ、都会から田舎へ、山へと向かう感じ。途中で乗客は私たち4人だけになった。本当にこれは観光地へ向かっているのか。高山寺は休みではないのか、不安になってきた。

着いたのは、眼下に渓流、反対側に山という終点だった。ここが栂尾だ。とりあえず、近くの茶屋で、にしんそばと天ぷらそばで腹ごしらえ。高山寺入り口は、裏口とあり、最初から急こう配の一本道。高山寺は開いていたが、どうやら昨年9月の台風21号で甚大な被害を受けたらしい。ほとんどの建物が修復中で、なんとか、鳥獣戯画絵巻のある国宝の石水院の一部が見られた。また、近くに鎌倉時代、明恵上人が栄西から種をもらって初めて茶の木を育てた、「日本最古の茶園の碑」を確認して、皆で写真を撮る。台風の修復のため、、記念碑と絵巻で10分ぐらいで見学は終わった。これで入場料800円は高すぎる気がしたが、寺が開いていただけでもありがたいと思わなければ。一時間バスに揺られ、閉館ではあまりにも悲しいではないか。木綿製の鳥獣戯画の大判風呂敷を記念に購入した。

実は、高山寺は初めて訪れる寺ではなかった。高校生のとき、修学旅行できているのだが、まるで記憶も感動もなかった。旅とは、行ってみたいと思ってから出かけるべきだと思う。
茶道を学ぶものとして、茶の起源に遡って、栂尾高山寺を選んだことは間違いではなかったと思う。栂尾の茶を本茶、他を非茶として、ここから茶を飲み分ける闘茶の遊びへと移っていき、禁止令が出るまでになる。茶道を通して、歴史が面白くなり、日本の文化の素晴らしさを味わう糸口が見えてくるようになった。

今回も、沢山の学びと気づきがあった。今年も夏期講習に参加できたことに感謝したい。

青年会設立総会への出席

参加者:中村良子

竹風会では、この度、青年会を発足されました。去る10月19日、設立総会が開催され、同日に行われました平安神宮献茶祭とともに参加してまいりました。公式のご報告が本部よりあるかと思われますので、簡単ですが、印象などレポートしたいと思います。
当日は生憎の雨の予報でしたが、めげることなく朝から着付けをして出かけます。今回、青年会総会に参加の若手へ特別のご案内があったものかと思われますが、令和の、ご即位の儀の直前の、桓武天皇・孝明天皇を二柱としてお祀りする平安神宮さんでの献茶会であり、このような回に参列させていただくことができ、大変ありがたい機会となりました。(写真:龍尾壇の奥が大極殿)

雅楽が朱塗りの神殿に響き、献茶式は、白い装束を着けられた神官の方々により厳かに執り進められました。台子の天目茶碗のお点前をお稽古でなく拝見するのは初めてでしたが、この大変格の高いお点前の意味のようなものを肌で感じました。雨は相変わらず大極殿と内拝殿の間に参列者席の設けられた天幕に、しとしとと音を立てていましたが、お家元が二服目を点てておられたその時、みるみる雲間から光が差したのをその場にご一緒したどなたも今日の思い出としたことと思います。
献茶式終了後は、平安神宮東神苑の貴賓館などでお茶が供されました。献茶式で使われたお道具一式が床の間に飾られており、また、畳の敷かれた大きな床は壁に金箔が貼られ、大きな筆によるお軸ととても素敵にマッチしておりました。副席の、勅使の間でのお席、立礼席もそれぞれが趣向に心づくしのなされたお席でした。今回使われたお茶は、宇治より平安神宮さんへ奉納のあったお茶であるとのこと。松昔、宇治の昔とご説明がありましたが、翌日訪れた宇治で再会することになるのは余談。桜の葉が紅く色づき始めた広い御苑を見ながら瓢樹さんの美味しい点心をいただいて、ひと段落。今一度お詣りしてから失礼することとしました。(写真:泰平殿から貴賓館を臨む)

青年会設立総会は、市内のリーガロイヤルホテルの春秋の間で開催されました。設立にあたり、全国から300名を超える入会があったとのこと、設立総会にも100名くらいの方々が参加しておられ、まずは、全員そろっての記念写真の撮影がありました。総会では、設立の件、会則の件、役員選出や初年度の事業計画などの決議がつつがなく行われました。お家元からもご祝辞をいただき、また、選出された会長からのご挨拶もございました。懇親会では美味しいフレンチのコースをいただきながら、同じテーブルにご一緒した方たちから各支部でのお取組みの状況をうかがい、それぞれの支部で様々なお茶の鍛錬をしておられることに、更なる修練をしていこうと志を新たにしました。趣旨ご説明の中で、学校の授業でお茶に初めて触れられた若い方たちが、その後もつながっていられる場としての会の意義にも触れられておられましたが、昨今のSNSなどのツールはそのようなニーズにも十分応えられるのではないかと思われ、今後の活動もとても楽しみに感じられました。
今回、新宿研究会からは1名での参加でしたが、とてもよい機会をいただきました。(文責:中村良子)

■ 東京支部総会茶会 令和元年11月10日

於 東京都新宿区高田馬場 茶道会館 山里

薄茶席主 瀬川隆生

秋晴れの日曜日。東京高田馬場茶室にて、東京竹風会総会茶会が行われ、濃茶席と薄茶席、それに点心席が設けられました。
薄茶席では、利休と流祖剣仲および中興の祖、竹心を連想できそうな道具と、休々斎以下、当代までのゆかりの品々を組み合わせて、藪内流の「正直清浄・禮和質朴」を脈々と継承してきた歴史を、亭主なりの理解で、茶席に表したいと工夫しました。縁あって入手してきた道具の中に、脱俗機の境地の軸・古儀茶道藪内茶道を子孫につたえたいとする桑茶杓・お家元のお好みの茶碗・棚・薄茶器、また、茶法の基本を染めた出帛紗がありましたので、これらを合わせてみました。先代が開拓された国際的要素を加味し、外国人作家の香合を出してみますと、よく似合いました。仏書から当代が命名された抹茶を用いながら、藪内流の古儀茶道を精進したい趣になるよう心を配ったつもりです。お客様に楽しんでいただけるよう、おもてなしに努めました。社中の者は、それぞれのもち場を頑張り、菅伸子先生・高本雍子先生をはじめとする皆様方に支えられて、無事終えることができましたことは、大変ありがたいことです。
濃茶席でも、心尽くしの自慢のお道具を用意して、お超しなった皆様が、楽しまれたと伺っております。
(古儀茶道藪内流冊子「竹風」に掲載予定)

参加者:中村良子、上田福子、野口昌美、小松尚子、石川美穂、m.m、福本敦子、松久保忠宏、c.k、瀬川隆生、瀬川知恵子

■ 最終稽古、忘年会 2019.12.21 土曜日

色々な場所で忘年会が行われる師走のこの時期に、なんとか、日程を合わせられる会員のみで、最終稽古、忘年会となった。前半は、稽古の最終まとめとして、炭手前から始まって、銅鑼の音に続いて、正式なお茶会形式の濃茶、薄茶の稽古。二班に分かれて、亭主側と客側を担当。軸選びから、茶花、道具など、すべてを会員が担当した。少々、点前に難はあったが、会員だけで、立派なお茶会になり、今年の成果を出し切った。
後半は恒例の一品持ち寄りの忘年会。なんの打ち合わせもしないのに、不思議に味のバランスが良くまとまる。手製のお菓子や各地の名産品、チーズにサラダ、ワインやジュース、ビールが並び、食べきれないほどの皿が並んだ。一人一人、この一年をしみじみと振り返ったり、これからの抱負を語ったり、手品あり、端唄あり、ベートーベンの第九あり、と盛沢山の内容で、早めにスタートにしたのに、終了予定時間大幅オーバー。後で集合写真を見ると、集まった会員全員が意欲に満ち、本当に素敵な表情で並んでいる。個人的には、それぞれ事情を抱えているのだろうが、来年も、この仲間たちと、きっと新しい進歩をしていけると感じた。いつも快く協力を惜しまない会員に深く感謝したい。皆様、良いお年を!

(参加者:宮下文子、中村良子、上田福子、野口昌美、小松尚子、m.m、福本敦子、荒木貴裕、c.k、竹田真理子、瀬川隆生、瀬川知恵子)

文責 瀬川知恵子